《わかるまでとことん教えます!》という指導

台風19号が日本列島に残した爪痕をテレビで見るたびに、心が痛みます。

 

塾のある市原では、塾のすぐそばで竜巻がおこり亡くなった方や家屋を飛ばされてしまった方がおり、また未だに停電の中で生活されている方々がいます。

今回の台風で被害を受けた方々が、一日も早く通常の生活に戻れるように、心からお祈りしております。

 

 

 

さて、今回は《わかるまでとことん教えます!》という指導について考えてみたいと思います。

 

 

《とことん教えます!》という指導は一見親切感マックスに思えますが、皆さんはどうお考えになりますか?

 

 

まず《わかる》という定義は感覚的なもので、【最初の触りでわかった!と思う生徒もいれば、最後まで説明してもわからない生徒もいる】という事を忘れてはいけません。今までその子が習得してきた知識や考え方、その問題に対する予習具合によってこういった差が生まれるわけです。

 

うちの生徒たちを見てみると、成績が良い生徒はやはり基礎知識がしっかりしていてムラがありません。逆に《わからない》と言う生徒を指導してみると、本当はわからないのではなく面倒くさいだけというパターンが多く見られます。調べる、確かめるといった学習する際に必要な必須プロセスを出来るだけ省略して、早く答えが欲しい感じです。

 

 

こういった経験を基に、本当に頭の良い子どもを育てたいと思った私は、塾長を始めた17〜18年前から【あえて教え過ぎない指導】を続けています。塾は第一志望校に合格させる場、成績をアップさせる場といった役割以上に大事な部分があり、それは生徒が自ら動けるようにサポートしてあげる場&勉強場所の提供を行う場という役割があり、そういった部分にも良い影響があると考えたからです。

 

生徒が自ら動けるように指導する際、最も大切なのは《その生徒がどれだけ自分の頭を使って答えを導き出すか》という事です。最近流行りのアクティブラーニングが良い例かと思いますが【全てを教えずに、生徒が自分で解決する能力を高めるような指導】です。

 

こういった指導を学校で実施する場合には《調べ学習》と友人たちとの《討論》を交えてプレゼンテーションが一般的かと思います。

 

 

一方塾は、役割が違う点と時間が限られている点からやはり学習指導時の調整なのだと思います。

ただこれには根気と時間が必要です。全部を教えてしまえばあっという間に終わる問題をその生徒に合わせて指導するわけですから。

 

 

《とことん指導》について考えてきましたが、結局は生徒への指導をどう考えるか・・・なのだと思います。受験や定期テストなどについて、時間効率を考えた即効性の点数を追うのか、将来に繋がる成長の機会と捉えるのかかと。

 

教育の最終目標は【自分の力で生きていけるように】です。これをご覧になっている保護者の皆さんの子育てが成功するように願っています!