令和4年入試結果(若干加筆しました)

 

令和4年の千葉県公立入試が終了しました。

 

今年度の第一志望合格率は97%。100%ではないので私としては両手放しで喜べないですが、みんなよく最後まで頑張ってくれました。

 

 

あえて、残念ながら今回合格をいただけなかった生徒の事を書きたいと思います。

 

市立稲毛の国際教養科を志願していたその生徒の自己採点は国際の作文12点と英作文2問12点を抜いた476点満点で370点オーバー、内申点も限りなく満点に近い状態でした。

 

稲毛は中学部が中等教育学校に移行する事から、今年普通科の高校募集人数が減らされました。その影響なのかわかりませんが、国際教養科の倍率は1.8倍近くという事で県内5位の高倍率。71人受検、40人合格という募集人数が少ない専門学科での受検は周りの生徒たちの点数が普通科以上に気になるところでした。

 

塾組合有志で集めたデータを確認すると、国際教養科内ではトップの位置でしたので、なんとかなりそうな気がしていました。ただ英語を1.5倍する傾斜配点の影響や2日目の面接点などが加味されて、本当にギリギリでダメだったとしか言いようがないこの結果【加筆部分:その後、有志で集めた自己採点データでうちの生徒よりも15点低いにも関わらず合格した生徒がいる事が判明。英語の点数を1.5倍して比べてみると逆転して11点高くなる事がわかり、やはり当たり前ですが国際教養科は英語におけるスペシャルな生徒が有利であるとわかりました】。国際教養科に比べて倍率が低い普通科であれば上位合格間違いない位置にいますし、例年高倍率である市立千葉理数科も合格できる位置にいました。

 

もともと理科、特に化学が大好きな理系の生徒で、試しに高校生の化学基礎を解かしてみたら、molなどの理解も早くて驚いた事を思い出します。

そんな子が何故国際教養科なのか、本人は『英語も大事ですから』という事で志願をしていましたが、本気で英語を勉強したいという事ではなく、偏差値63前後で受検できる学校がそこしかなかったという理由が大きかったのではないかと思います。県南トップの木更津高校にも合格できる点数でしたが、お兄ちゃんが通っているからか、下るのはいやなのか、木更津という名称は出て来ませんでした。

 

そういった意味では、《君は国際教養で英語を突き詰める人ではなく、理科を突き詰める人だよ》と言われた気もしています。大学進学率ほぼ100%の上位私立高校合格をいただいているので《そっちで理科の学習を深めて理系の大学進学をするべきだよ》という事なのかもしれません(ちなみに稲毛は専門学校進学者も多い学校です)。私学はフォロー体制が比べものにならないほど良いですからね。

 

今まで中学校ではトップ集団にいたその生徒にとっては初めての挫折なのかと思います。しかしこの経験は必ず3年後に活きると信じています。しばらくは落ち込む事もあろうかと思いますが、進む道は間違っていないと断言できますので、安心して自信を持って進学してもらいたいです。

 

 

【本人へ】

2年間コロナに翻弄されながらも、最後まで本当に良く頑張りましたね。今回は残念だったけど、合格のレベルは持っているから自信を持ってね。すぐにクラス分けテストがあるようですから、また徐々に勉強を再開して楽しい高校生活を送ってください。塾の自習室、いつでも使っていいからね。