平均点30点代のテスト

ほとんどの学校で定期テストの結果が出てきましたので、集計をしているところでございます。

 

今回、ある中学校の1年生のテストで平均点が30点代だったので、早速問題を見てみました。

 

当初は《初見の問題に対応できなかったのかな》と考えていましたが、実際に問題を見てみるとそうではない事がわかりました。

 

結論!一言でいうと【良い問題】(笑)

随所に工夫が見られ、これは先生も相当苦労して作られているだろうなという印象です。各UNITの内容が満遍なく出題されていました。

 

私が考える平均点を下げた要因は3つ。

①4割ほどの問題が英作文

内容としては《クラスメートや家族など、身近な人が決まった曜日にすることを1文で書きなさい》《身近な人が普段しないことについて、自分はするかなどの情報を加えて1文で書きなさい》みたいなものが、13問。これはまだきちんと英語を学び始めて半年の彼らにはキツい。

 

②難易度が上がっている範囲が満遍なく出題されていた

これは作問した先生は正しい事をしています。問題を見ても、本当にきちんと勉強した生徒は正答にできるものだと思います。しかし正答率が低すぎる点から考えると、難易度が上がっているUNIT6からUNIT8をきちんと理解出来ている生徒が多くはない、と言えるかと思います。我々指導者が思っているより生徒は理解していないという事も判明した結果。指導者と学習者の学力定着の認識のズレが第二の要因だと思います。

 

③テスト範囲がUNIT0からになっている

テスト範囲は中学生になってから今までの全部の範囲であり、この範囲の指示は間違っていないのですが、このように書いてしまうと素直な真面目な生徒ほどUNIT0から復習を始めてしまい、学習ペースが掴めていない真面目な中1生は結果としてUNIT後半の学習が手薄になる。《UNIT6からUNIT8までを中心に出題します》等の一言を入れてあげると、彼らが勉強しやすくなるかと思います。

 

偉そうにすみません。

ただ2年前から新しくなった教科書は、あれもこれも入れすぎて消化不良になってしまっているのは事実です。特に中学1年生は英語の好き嫌いが決まってしまいますので、慎重に指導すべきだと思うのです。

 

英語は4技能をバランス良く使えるようにとのことで、リスニングやスピーキングが増えたのは素晴らしい事ですが、リーディングが疎かになるとライティングは無理なわけで。

国は一部のエリートに焦点をあてているからこれで良いのかもしれませんが、その他大勢の子どもたちの将来もしっかりと考えて欲しいです。