勉強は楽しいもの?楽しくないもの?
勉強は【勉を強いる】と書きます。こう書くとなんか強制的な意味が加わって≪楽しくないもの≫となってしまいますが、【勉を強くする】となると自分がパワーアップしていく過程で楽しみも見出せそうです。
そもそも、ものごとが楽しいか楽しくないかは何によって決まるのでしょうか。色々な要素がありますが、わかりやすいものとしては以下のようなものが挙げられます。
◆やらされることは楽しくない。自分から進んでやることは楽しい。
◆やらなきゃいけないことは楽しくない。やるかやらないかを選べるものは楽しい。
◆できないことは楽しくない。できることは楽しい。
◆否定されることは楽しくない。認められることは楽しい。
これは大人でも子どもでも同じことがいえます。仕事や家事、そのほかの日常的な場面を思い出してみてください。例えば、毎日誰かがうるさく「洗濯をしなさい」と言い続け、1日でも休もうとすれば「そんなこともできないのか」と否定されるとします。これではただ洗濯することでさえ、一日のうちで一番楽しくないことになってしまうでしょう。
子どもたちが勉強に対しておかれやすい状況はコレに似ています。「勉強しなさい」と言われ続け、「今日は疲れたから勉強したくない」は認められない。勉強をしているうちにわからないところが出てきて手が止まってしまい、どうにもこうにもならなくなる。其の上で、テストの点数が良くないと怒られ、自分では頑張ったと思っても褒めてもらえない。
こう考えていくと、勉強が楽しくないと感じる時というのは、勉強が持つ本質がそう思わせているのではなく、その周りの環境がそう思わせていると言えます。
では逆に楽しくなる環境というのはどういったものなのでしょう。先ほどのものを逆に考えてみると
◆自分を認めてくれる人が周りにいる。
◆自分のペースで勉強ができる。
◆わからない点が解決できる。
◆どんな学習が自分に必要なのかを教えてくれる人がいる。
◆やった分だけできるようになる実感がある。
こんな環境で継続的に学習に取り組めば、学力が伸びないはずはありません。少し学力がつけば、子どもは「もう少し頑張ってみよう」という前向きな気持ちを持つようになり、少しずつ高い目標に向かって自分から進んでいきます。
以上のように、ふつう子どもたちにとって勉強は楽しくないものであることが多いです。ただし環境が整えば楽しくなるものでもあります。ただし、楽しい勉強に進むのはなかなかハードルが高いものです。「ま、勉強してもいっか」という気持ちを持つようになるには、少しばかりの心のパワーが必要なのです。意思の強い人というのはそれほど多くはないもので、「勉強しなくちゃ」「でもやれなかった」の繰り返しが続くこともあります。
そこで大事なのは、≪無理やり勉強を楽しくさせること≫です。つまり、若干強制的に、伸びる環境の中に子どもを置くことです。こういった環境は意外に子どもたちも喜ぶものであり、明るく前向きに学習をするきっかけにもなります。
この学年が変わる3月は学習を見直す良い時期です。是非、有効的にご活用くださいね♪