子どもが力を発揮する為に必要な2つのコト
長く塾をやっていると、色々な親御さんに出会います。入塾面談では親御さんとお子さんの普段の様子を垣間見ることができますので、その後の指導の指針になることも多いです。
多くのご家庭ではお子さんの気持ちを最優先にご入塾いただくのですが、たまにいらっしゃるのが【親御さん先導型入塾】です。お子さんに質問している事もお子さんではなく親御さんが答えてしまい、子どもは何も言えない状態・・・といった感じが多いのですが、いわゆる【子どもの気持ちを無視した入塾】です。親に対して反抗的な態度を取る子もいますが、自分の意思を親に伝えられていますのでこれは問題ありません。問題となるパターンは『親御さんが強すぎて、自分の気持ちを伝えられないパターン』です。
親御さんの気持ちはわかります。今まで様々な経験をしてきたからこそ《〜すべき》という事がわかってしまいますので、それを勧めるのですよね。しかしこういった場合、本人ではなく保護者の方に《やる気》がある状態、そしてお子さんは親に従っているだけですので、あまり成績が上がりません。実際には入塾面談後 或いは 授業を受けた後にヤル気が出る事も多いですが、将来に繋がる成績アップをするためには『ご家庭での良好な親子関係』が不可欠です。ここで言う『良好な親子関係』とは『適度に自分の意見を言い合える親子関係』という意味です。
また別のパターンとして【子どもの言いなり型入塾】もあります。ソコソコ成績が良い生徒に多いパターンかと思います。
勉強をする際には多少のムラがあるのが普通で、部活などで疲れた場合にはどうしても『ダルい』といった感情が表に出て来るわけですが、それを理解しないと折角のチャンスを棒に振る場合があります。本当は『ダルい』だけなのに『今日は体調が悪いから・・・』とお休みさせてしまう感じです。つまり子どもが言ったことを鵜呑みにし過ぎてしまうパターン。ウチにも子どもがいますので、これについても気持ちはわかります。親は仕事もあり家事もあるにも関わらず、子どもがウダウダ言っている状況は大変ですよね。しかしながら、そのご自身の判断がお子さんの成長を妨げていると考えると、とても大変な判断であることが理解できると思います。
小中学生というまだ判断能力が乏しい段階においてその子が持つ最大限の力を発揮するためには、【適度な親子間の会話】と【子どもの一言における親の見極め】の2つが絶対に必要不可欠です。
子どもは【親の分身であり、生きる希望】なのですが、同時に【親とは違う一人の人間】です。親の希望を押し付けた教育をしたり子どもの一言に一喜一憂することはせず、後ろから見守るような感覚で楽しく子育てライフを過ごしていただきたいと思います。